“あざやか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
56.0%
鮮麗23.3%
鮮明18.1%
0.9%
新鮮0.9%
鮮彩0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゆたかにまろらかな立唄たてうたの声と、両花道からしずしずとひれをふりながらあらわれる踊り子の緋鯉ひごいの列と……とりわけあざやかに幻に残ってるのは
小品四つ (新字新仮名) / 中勘助(著)
歩くともなしに土橋どばしの上まで歩いて往った山西は、ふと橋のむこうからきれい小女こむすめの来るのを見た。それは友禅ゆうぜん模様の鮮麗あざやかな羽織を着た十六七の色の白い女であった。
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
振返つて見ると、その貧しい生活の中心には、いつもみだらな血で印を刻した女のだらけた笑ひ顏ばかりが色を鮮明あざやかにしてゐた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
さていと美しと我に見えし球の中より一の火出づ、こはいと福なる火にて、かしこに殘れる者一としてこれよりあざやかなるはなかりき 一九—二一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
しかして我等にいと近く止まれる光ことあざやかになりければ、われ心の中にいふ、我よく汝の我に示す愛を見ると 四三—四五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
燐薬の作用はたらきで、一まわりを経ている死人がまるで生きているように新鮮あざやかだったことなぞも、平兵衛はてんから気に留めなかったが、庭の隅を掘って屍の残部のこりを埋めるだけの用心は忘れなかった。
も桃色にさっと流して、ぼかす手際が鮮彩あざやかです。それから鯉の滝登り。八橋一面の杜若かきつばたは、風呂屋へ進上の祝だろう。
縷紅新草 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)