オパール色の手紙オパールいろのてがみ――ある女の日記――――あるおんなのにっき――
こんなことが信じられるだろうか?でもじっさい妾は自分の眼で見たのだ。あの人が、世界でたった一人の妾の人だと信じきっていたあの人が、全く世間並みの、やくざな、汚らわしい人間であったなんて。 今朝の十時に、妾はあの人の書斎へはいって、書棚からミ …