上海された男シャンハイされたおとこ
Ⅰ 夜半に一度、隣に寝ている男の呻声を聞いて為吉は寝苦しい儘、裏庭に降立ったようだったが、昼間の疲労で間もなく床に帰ったらしかった。その男は前日無免許の歯医者に歯を抜いて貰った後が痛むと言って終日不機嫌だった。為吉が神戸中の海員周旋宿を渡り …
作品に特徴的な語句
サイド 食堂メス 通路パセイジ 寝台パアス おろ 隙間スペイス いつ 愕然あっ 暴風あれ 舷側サイド 釜前フレイタア 右舷ポウルド にじ 油布ウエイス ロウプ 船底ダンビロ 釜前ダンピロ 圧石おもし 梯子ジャコップ 無電ワイヤレス 船乗シイメン 見習アップ ボイラ 鳥渡ちょいと わか 右舷スタボウド 呆然ぼんやり 小艇ランチ いま 慄然ぞっ しば 暴風しけ 柔順おとな 権三ごんぞう 機関エンジン 汽筩セリンダア 油虫カクロウチ 火棒デレキ うるさ きれ ましら 甲板デッキ しま 船側サイド かお ばか 釜戸ドア 針金ライン うらら 一入ひとしお 一運チイフ 七個ななつ 上海シャンハイ 不可いけ なが 低声こごえ 何処どこ 何時いつ 停船ストップ 傭船チャアタア 其処そこ テーブル 口許くちもと ただ インチ 呆気あっけ 呶声どせい 呶鳴どな 呻声うめきごえ 咄嗟とっさ 咽管パイプ 唐津からつ うな やかま トン ささや まみ 夜半よなか 夜眼よめ おびただ 女将おかみ 室外そと 小刀ナイフ ひら 布哇ハワイ 庫布カヴア 弾機ばね 彼奴あいつ 急足いそぎあし 戸外そと